阿蘇温泉病院 緩和ケア病棟では、毎年「遺族のつどい」を開催しております。この会は、前年度、大切な方を亡くされたご遺族にお集まりいただき、故人を偲びながら想いを語り合い、悲しみを分かち合う場として行っております。
開会では、緩和ケア病棟師長より、「少しでも患者様とご家族様が良い時間を過ごせるようにと寄り添ってきました。患者様・ご家族様の嬉しい時、楽しい時、辛い時、悲しい時の顔や声が今でも浮かんできます。」とお話されました。
当日は、コーヒーボランティアで“SUGASHI-WORKS”さんをお招きし、コーヒーやジュースなどを提供していただきました。また弾き語りボランティアの方のウクレレミニコンサートやスライドショーを鑑賞しながら、スタッフと共に当時を思い出し、語り合い、笑顔や涙が交わされる温かな時間となりました。終了後には、「本当に参加してよかったです。手厚い看護に感謝しています。まだ悲しみの中にいますが、少しずつ歩いていきたいと思います」と、笑顔で感想を伝えてくださるご遺族の方もおられました。悲しみが癒えるには時間が必要ですが、同じ経験を持つ方々と共に語り合うことの大切さを、改めて実感するひとときとなりました。
最後に、看護主任より、「大切な方を亡くされた悲しみの中で、どうか、ご自身の気持ちを大切に、あなたらしく毎日を過ごして頂きたいと願っております。これからも、私たちは皆様にとっての『心のよりどころ』となれるよう、緩和ケア病棟で温かいケアを続けていきたいと思います。」とあいさつされました。